Category Archives: 学会からのお知らせ

『島嶼研究』年2号化のお知らせ

 日本島嶼学会の学術誌『島嶼研究』は,学会発足以来刊行を重ね,島嶼学に関わるさまざまな研究成果を発信してまいりました。今後一層の研究の深化と会員相互の交流の場とするため,2016年から刊行頻度を年2回とすることに,2015年度第3回理事会(2015年11月23日開催)で決定いたしました。
 『島嶼研究』では,従来巻数の表示をしておりませんでしたが,この措置にともない本年2月末刊行予定の号は第17巻1号,8月末刊行予定の号は第17巻2号となります。

 とはいえ,肝腎の投稿がなければ,年2回の刊行そのものが画餅に帰してしまします。つきましては,会員の皆さまにおかれましては,『島嶼研究』へ積極的にご投稿いただきたく存じます。
 とくに修学中の大学院生にとって,レフェリー付きのファーストペーパーを掲載するには,本誌は比較的取り組みやすい雑誌です。本誌はあらゆる学問分野のスタイルを尊重し,原稿の受付から本誌掲載までの期間が比較的短かいことが,研究業績を蓄積したい会員の皆さんにとっては魅力的となるでしょう。また大学・研究機関に所属しない会員の皆さんにとっては,これまで取り組んできた調査研究を全国に広く発表するために,適切な学術誌です。

 本誌には「論説」「研究ノート」「資料」「書評」の4カテゴリーがあり,さまざまなスタイルの原稿掲載に対応可能です。オリジナルな調査研究・思索に基づいた論考は「論説」に,調査報告や新しい研究手法の提案などは「研究ノート」に,調査・記録・統計などに基づいた資料的価値のある情報は「資料」に,文献の批評と紹介は「書評」に該当します。本学会ウエブサイトの「投稿規定」および「執筆の手引き」を熟読の上,ご投稿ください。
 島嶼学の地平を切り拓く,意欲的な投稿をお待ちしております。

編集委員会

第6代会長就任ご挨拶

第6代会長就任ご挨拶

2015年10月吉日
中俣 均(法政大学)

本年9月の奥尻島大会で、会長職(第6代)を拝命しました。図らずも、とはこういう場合の常套句ですが、今はそれが文字通りの偽らざる心境です。

本学会の最大の特徴は、会員それぞれがさまざまに、拠って立つ多彩な学問分野的基盤や社会的職業的役割を有しながら、島への深い愛着を共有して集いあっているところです。それは、島々が直面する現実の諸問題の解決(島をどうするか?)に腐心することから、島という実存的・社会的空間のありようの解明(島とは何か?)に主眼を置くものまで(自分ではいくらか後者に近いかなとの自覚あり)、本学会の幅広い関心領域としてこれまで現れてきました。そうした多様性・多面性を尊重しながら、バランスのとれた島嶼学の確立を目指したいと思っています。

前会長を筆頭に、歴代会長が具備されていたようなカリスマ性は、悲しいかな持ち合わせてはいませんが、学会設立20周年の節目となる記念事業への諸準備と、それを通じて島嶼学Nissology を広く社会にアピールする(具体的には会員数の増加)こととを、2年間の任期中の目標として掲げたいと思います。また、私自身は学会設立時の発起人の一人で、いわば第一世代に属しますが、それに続く第二世代が縦横に活躍できる学会基盤を作り上げる「架橋」役も、重要な務めになるでしょう。会員諸氏の日常活動を土台とした斯学への貢献と、学会運営へのご協力を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

第2回日本島嶼学会研究奨励賞 選考報告

研究奨励賞授賞候補者選考委員会は、推薦のあった3名の候補者の研究業績について慎重に審査し、授賞候補者を選考しました。その結果をふまえ、理事会において、次の2 名の会員に第2回日本島嶼学会研究奨励賞を授与することを決定し、2015年9月5日の奥尻大会での授賞式において、長嶋会長よりおふたりに賞状と副賞を授与しました。

研究奨励賞授賞候補者選考委員会
委員長 可知 直毅

【研究奨励賞授賞者】(表記は五十音順)
・遠部 慎 会員
(総合地球環境学研究所・プロジェクト研究員)
・深見 聡 会員
(長崎大学環境科学部・准教授)

【選考委員】
・委員長  可知直毅(学会賞担当理事)
・副委員長 中俣 均(島嶼研究前編集委員長)
・委員   立石雅昭(副会長)
・委員   小西潤子(理事)
・委員   稲田道彦(島嶼研究編集員長)

【選考経過】
3月15日      学会HPおよびニュースレターに応募要領公示
3月15日〜5月31日 推薦受付
6月4日 〜6月19日 選考委員会にて授賞候補者選考
6月21日〜6月27日 理事会MLにて授賞候補者の予備審議
9月4日       理事会で授賞者を正式決定
9月5日       奥尻大会において授賞式

【授賞理由】
遠部 慎 会員
遠部 慎会員は、瀬戸内海島嶼の縄文海進期の考古学的研究という島嶼学の重要なテーマに挑み続けてきました。特に、パブリックアーケオロジーによる発掘調査や持続可能な遺跡保護を実践的に行う中で、岡山県最古の人骨を発見した点、豊島における研究成果を積極的に地元に還元してきた点が高く評価されます。今後、島嶼学と本学会をリードする研究者として、島の文化遺産の再評価に繋がる研究の深化を期待します。

深見 聡 会員
深見 聡会員は、ジオツーリズムの考え方を取り入れた、小規模島嶼における地域の発展に貢献する研究を精力的に推進してきました。特に、地域住民と自治体、観光客の意識を相対化して把握し考察するという実証的な研究手法が、高く評価されます。本学会をはじめとする国内外の学会での発表、論文や著書の執筆により積極的に研究成果を発信してきた点も評価されます。今後、島嶼学と本学会をリードする研究者として、島嶼におけるジオパークの役割と課題の研究の深化を期待します。

国際小島嶼文化会議(SICRI)より会議開催のお知らせ(2016.06.17-06.20、那覇)

国際小島嶼文化会議(SICRI)より、The 12th International Small Island Cultures conference開催のお知らせが参りました。

本学会も共催者として加わっておりますので、会員の皆さまの積極的な参加をお待ちしております。

なお、詳細は下記公式サイトを御参照下さい。

http://sicri-network.org/

2015年次大会(奥尻)

「2015年次 日本島嶼学会奥尻大会」を下記の要領で開催いたします。会員の皆さまの参加をお待ち申し上げます。

*詳細および申込方法等は添付の「実施要項」にて御確認ください。(実施要項:MS-WordPDF)
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・テーマ・主旨
テーマ:島嶼学からみた奥尻島
主 旨:北海道南西沖地震からすでに20年。東日本大震災以降、災害、復興、防災などについての関心は高くなってきていることは疑いない。生活環境の変化、地場産業の衰退と少子高齢化・過疎化が進行するなど、そこに付随する様々な課題も山積している。私たちが歩んできた道のり、さらには行く末を考える上で、改めて島嶼学の果たすべき役割について、考える必要がある。そこで、奥尻という「場」をモデルに、島の自治、完結した空間⇔外部との相互作用の空間を理論的に考察すると同時に、本学会ならではの実践的な取り組みを模索したい。

・開催期日  2015年9月4日(金)から6日(日)
・開催場所  北海道奥尻郡奥尻町(奥尻町海洋研修センター)
4日(金)午後:理事会
5日(土)全日研究発表(発表予定者20名程度)
6日(日)エクスカーション(奥尻島内、A/Bの2コースあり)

*大会参加費等は以下の通りです。
・大会参加費2,000円、懇親会費5,000円、昼食代(9月5日)1,000円、計8,000円
全てお申し込みの場合、以下のようになります。
・エクスカーション無し:計8,000円
・エクスカーションA参加:計9,000円
・エクスカーションB参加:計9,500円+昼食代(1,000円、現地支払い)

・連絡先
北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター(高橋美野梨)
minoritakahashi@slav.hokudai.ac.jp
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口永良部島新岳噴火・全島民島外避難に関するお見舞い

 2015年5月29日発生の口永良部島新岳噴火・全島民島外避難に関して心よりのお見舞いを申し上げます。
 皆様の日々の安寧と、一日も早い皆様の生活の回復をお祈りするとともに学会としての可能な限りでの諸協力を惜しまないつもりです。
 会員各位におかれましても口永良部島島民から発信されるポータルサイト
などに今後とも注目して、各位可能な方法で寄り添いつつ、実践的協力と支援に取り組むべくお願いをします。

 

2015年6月9日
日本島嶼学会会長 長嶋俊介

第16号(2015年3月発行)

【論説】
・「島興圏の全体最適と建設技術-沖縄県伊良部島の架橋効果-」(黒沼善博)
・「我が国沿岸における漁業関係法令違反の現状と漁業関係者の対応」(鳥居亮司)
・「地域婦人会による戦後の生活改善運動に関する一考察 -奄美大島大和村の事例を中心として- 」(李 慶芝)

【研究ノート】
・「市町村合併後の『地域自治組織』設置をめぐる自治再編過程と組織体制-広島県江田島市(架橋島興部)を事例として-」(山田知子)
・「島興学ことはじめ(二)-島興経済社会の特性と可能性-」(嘉数 啓)

【資料】
・「離島の観光 -観光客数・宿泊客数・サービス業就業者数の推移を中心として-」(奥野一生)

【書評】
・中俣 均著『渡名喜島-地割制と歴史的集落景観の保全-』古今書院、2014年(須山 聡)
・須山 聡編著「奄美大島の地域性-大学生が見た島/シマの素顔-」海青社、2014 年(高木 亨)

平成27年度日本学術振興会 育志賞の受賞候補者推薦について

育志賞

会員各位
 
日本学術振興会 育志賞について
 
 日本学術振興会は、天皇陛下ご在位20年に際し若手研究者支援を奨励するために賜ったご下賜金により、日本学術振興会育志賞を創設しましたが、その第6回(平成27度)受賞者を募集するに当たり、候補者の推薦を依頼されましたので、お知らせいたします。
 
 受賞者は16名程度とされ、副賞は賞牌及び奨励金110万円です
 
 対象者は、平成2741日現在34歳未満であり、かつ次の①または②に該当し、さらに平成2751日において我が国の大学院博士後期課程に在学している者(海外からの留学生を含む)となっています。
1.     大学院における学業成績優秀であり、豊かな人間性を備え、意欲的かつ主体的に勉学及び研究活動に取り組んでいる者であって、当該大学長から推薦された者。
2.    ①に相当する大学院生であるとして所属する学会長から推薦された者。
 
該当する院生をご存知でしたら、事務局又会長までご一報ください。

 

育志賞の詳細は日本学術振興会のHPでご確認ください。

 

第2回(2015年度)「日本島嶼学会研究奨励賞」候補者募集について

 「日本島嶼学会研究奨励賞」は、本会の若手会員の顕彰を目的として2014年度に設置されました。2014年度の受賞者は、高橋美野梨会員、山本宗立会員でした。
 自薦による応募者の中から若干名の受賞者を選考し、大会において表彰するとともに各々1万円の賞金が副賞として贈呈されます。
 受賞候補者の募集を下記の要領で行いますので、奮ってご応募ください。

2015年3月15日
日本島嶼学会 会長 長嶋俊介

・候補者の条件:2015年4月1日現在39歳以下の本学会の会員
・応募書式: 自由(応募要領に記載の項目を含んでください)
・応募方法:応募書類を1つのPDFファイルにして、可知直毅選考委員長あてに電子メールで送付
・応募〆切:2015年5月31日(土)

詳しくは、以下の応募要領をご覧ください。
問合先:選考委員長 可知直毅 kachi-naoki@tmu.ac.jp

日本島嶼学会研究奨励賞応募要領

日本島嶼学会研究奨励賞(以下奨励賞という)の応募に当たっては,この要領に従って,応募申請書に必要事項を記入し、PDFファイルにして、選考委員長あてメールに添付して提出してください.

応募〆切    2015年5月31日(土)
申請書送付先  可知直毅 kachi-naoki@tmu.ac.jp
申請書の様式は自由ですが、以下の項目を含んでください。
(1)応募年月日
(2)申請者氏名
(3)生年月日および2015年4月1日現在の年齢
(4)出産・育児・介護・その他の事由のため研究中断がある場合はその期間
(5)学位(取得年月、学位名称、取得大学・研究科名)
(6)現在の専門分野
(7)所属機関・職名(学生の方は2014年4月1日現在の学年)
(8)連絡先住所(所属あての場合は所属機関名も)・メールアドレス
(9)最終学歴
(10)応募研究の業績の大要(A4用紙1枚以内)
(11)今後の研究の展望(A4用紙0.5枚以内)
(12)応募研究にかかわる業績リスト(学会等での報告、各種活動、作品等も含む)
(13)競争的研究費の採択状況
(14)他の学会賞等の受賞歴(学会名、受賞名、受賞年、受賞タイトル)

選考の過程で追加資料の提出をお願いする場合があります。

2015年度日本島嶼学会研究奨励賞選考委員会

応募にあたっての補足
(1)「応募研究」 とは、研究奨励賞に応募いただく研究全体のテーマです(すでに学会等で発表された個別のタイトルではなく)。
(2)「応募研究にかかわる業績リスト」 は、本学会に関係するもの(「島嶼研究」や大会での発表など)だけでなく、応募された研究テーマに関連するものを 記載ください。応募される研究テーマと関係がないものは含めなくてけっこうです。
(3)「競争的研究費の採択状況」は、応募研究に関するものを記載ください。