Category Archives: 学会からのお知らせ

第22-1号(2021年2月発行)

【特別寄稿】
・東京都の島しょ医療―意外と知られていない現在,過去そして未来―Ⅱ 島しょ医療機関と共有する課題(小山 茂)

【論説】
・沿岸域砂泥底に生息する二枚貝Anadara spp.の人間活動を介した海から陸への移動―フィジー共和国ビチレブ島南東部の村落を例に―(河合 渓・西村 知・鳥居享司・小川領一・コカナシカ A.・ベイタヤキ J.)
・Use of Capsicum Peppers in Micronesia: A Case Study in the Yap Islands and Mili Atoll(Yamamoto Sota)
・ツバル語におけるココヤシの文化語彙-言語に表れた民族のくらし-(橘 広司)

【研究ノート】
・島嶼産業における業種間バランスの時空間動態の可視化(大西 修平・関 いずみ)
・「島嶼性」についての人類学的覚書(緒方宏海)
・アノマリーとしての世界自然遺産―奄美・沖縄の事例に関する観光リスク論的考察―(吉田 竹也)

【学会動向】

第21-2号(2020年8月発行)

【特別寄稿】
・東京都の島しょ医療―意外と知られていない現在,過去そして未来―Ⅰ 概説・救急医療(小山 茂)

【論説】
・地下水の有限性と島嶼振興―宮古島の入域者数増加に対応した地下水資源の運営―(黒沼善博)
・マルタ共和国におけるクロマグロ養殖業の現状と展望(鳥居享司)

【研究ノート】
・長崎県島嶼の河川水質と流域環境について―対馬・壱岐・平戸諸島を中心に―(矢巻 剛・小寺浩二)

【書評】
・坂野 徹著『<島>の科学者─パラオ熱帯生物研究所と帝国日本の南洋研究─』勁草書房,2019年(飯田卓・山本宗立・(応答)坂野 徹)
・大塚 靖・山本宗立編『ミクロネシア学ことはじめ─絶海の孤島・ピンゲラップ島編─』南方新社,2019年(鳥居享司)
・渡辺芳郎編著『奄美群島の歴史・文化・社会的多様性』南方新社,2020年(須山 聡)
・冨澤公子著『長生きがしあわせな島<奄美>』かもがわ出版,2020年(須山 聡)

【学会動向】

第21-1 号(2020年2 月発行)

【論説】
・Simple Simulation Model: Successful Water Borne Dispersal in Terrestrial Spiders to Reach Lake Islands (HAYASHI Morito)
・EU「島嶼性」を枠組みとしたフランス島嶼地域の特別地位と自治権についての考察─コルシカ地方制度改革過程を事例に─(長谷川秀樹)
・西表島の社会情勢に伴うマングローブ利用形態の変遷―利用を通じた資源管理の一事例―(渕上ゆかり・上須道徳・石丸香苗・渕上佑樹・谷口真吾)
・離島における義務教育未修了者―国勢調査小地域集計を用いた分析―(碓井健寛)

【研究ノート】
・産業化されない織物作りと地域社会―沖縄県小浜島の事例―(伊藤 紫)
・長崎県における島嶼地域の観光特性と立地が文化資源に及ぼす影響に関する考察(高橋環太郎)

【書評】
・長嶋俊介編『日本ネシア論』藤原書店,2019年(宮内久光)
・田畑洋一編『奄美の復帰運動と保健福祉的地域再生』南方新社,2019年(宋 多情)

【学会動向】

第20-2号(2019年8月発行)

【特別寄稿:2018年度神津島エクスカーション公開講演会】
・島嶼地域の観光振興に向けた実践報告(上田嘉通)

【論説】
・Long-Term Survey of Food Consumption on Pingelap Island, Pohnpei State, the Federated States of Micronesia (YAMAMOTO Sota)
・「奄美環境文化祭唄島ふぇすてぃばるっち。」─メディア・イベントと島のアイデンティティ─(金山智子)

【書評】
・斎藤 憲・樫本喜一著『奄美日本を求め,ヤマトに抗う島―復帰後奄美の住民運動―』南方新社,2019年(桑原季雄・高江洲昌哉,(応答)斎藤憲・樫本喜一)
・嘉数 啓著『島嶼学―Nissology―』古今書院,2019年(須山 聡)
・加藤庸二著『島の博物事典』成山堂書店,2015年(長嶋俊介)
・ロイル,S.A.著,中俣 均訳『島の地理学―小さな島々の島嶼性―』法政大学出版局,2018年(須山 聡)
・池上大祐・杉村泰彦・藤田陽子・本村 真編『島嶼地域科学という挑戦』ボーダーインク,2019年(鈴木勇次)

【学会動向】

「第3回 島の医療を考える研究会」(09/19オンライン開催)のお知らせ *0915ZOOMアドレス変更

「島の医療を考える研究会」は、島の医療体制づくりという日本の島々の長年の命題に応えるため、2019年1月から島の医療に関する知見を集めることを目的に活動を開始いたしました。未知なる感染症の影響が国内の島々に及んでいる現状下、島の医療について現場の視点から整理し、そこでの課題を捉えていくことが急がれます。第3回は島々の感染症への対応についてご講演いただき議論していきます。ご案内の詳細はPDFにて御確認くださいますよう。

*オンライン参加用zoomアドレスが変更になりました。詳しくはチラシPDF(0915改訂版)をご覧ください。

日時:9月19日(土)13:30~16:30

第1部 島々のコロナウイルス感染症への対応
テーマ:「離島におけるコロナ対策(仮)」
講師:自治医科大学 看護学部
青木 さぎ里 氏
※質疑応答を行います。

第2部 全体議論
●「離島医療施策の経緯」
●第1回:ボトムアップによる初期対応
●第2回:医療資源の偏在、遠隔診断(5G)の導入、島医者の育成

チラシPDF(0915改訂版)

第7回(2020年度)日本島嶼学会賞選考経過報告

2020年9月5日
第7回日本島嶼学会賞選考経過報告

 日本島嶼学会賞選考委員会は、推薦された研究奨励賞部門1名、栄誉賞部門1名の研究業績等について慎重に審査し、それぞれの当該者を授賞候補者として選考したことを報告いたします。なお、今回は各賞の授賞候補者が1名ずつに限られていましたが、規則にのっとり厳正な評価を行ったところ、この結果に至ったことを付け加えておきます。

日本島嶼学会賞選考委員会
委員長 小西 潤子
                 
【研究奨励賞部門 授賞者】
森 隆子 鹿児島大学 医学部保健学科看護学専攻 助教

【授賞理由】
島嶼部における看護職のあり方について、住民と「複合的な関係性を公私にわたって結ぶ」という関係性に注目し、長年に渡り60以上の島嶼地域でフィールドワークを行い、批判的あるいは内省的な視点も交えながら現状を分析し、実践モデルを構築してきたこと、学生教育にも熱心に取り組み、看護職の育成を通じて地域社会に貢献してきたことは、高く評価できる。年次大会に毎回参加し活発に発表していることに加えて、科学研究費を取得して研究に取り組んでいることから、専門分野においても一定の評価を得ていると判断できる。今後、より丁寧な理論的な裏付けや分析を行うことで研究の発展が期待できることから、本賞を授与するにふさわしいと判断する。

【栄誉賞部門 授賞者】
 嘉数 啓

【授賞理由】
 日本島嶼学会を設立した発起人の1人として、経済学を基盤としながらも関連諸分野を学際的・職際的な見地から統合して島嶼学の理論的枠組みを構築したこと、またそれら一連の業績を国内外に広く公表することによって学会の発展に大きく貢献してきたことが高く評価できることから、日本島嶼学会栄誉賞授賞にふさわしいと判断する。

【選考委員】
・委員長  小西潤子(副会長)
・委員   須山 聡(理事/『島嶼研究』編集委員長)
・委員   村上和弘(理事)
・委員   藤田陽子(理事)

【選考経過】
2月27日 学会HPにて応募要領公示。ニュースレターに応募要領掲載
2月15日~5月20日 推薦受付
5月20日~6月30日 選考委員会にて授賞候補者選考
6月30日~7月3日  理事会MLにて選考結果回覧
7月4日 理事会で授賞者決定
7月5日  授賞予定者に内報
9月5日 総会会場(東京都立大学)において授賞式
以上

「島」にかかわるみなさんへ

「島」にかかわるみなさんへ

7月22日からGo Toトラベルキャンペーンが始まり、島に新たな活気がもたらされるかと思った矢先、新潟県佐渡島・鹿児島県与論島・長崎県五島列島・香川県小豆島でもCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染者が見つかりました。感染された方々に心からお見舞い申し上げるとともに、一日も早い回復をお祈りいたします。

感染が地方、さらには島嶼地域においても広がっています。日本島嶼学会は、現今の感染の広がりを、この春の感染拡大を上回る「島の危機」ととらえています。事態はきわめて深刻です。このまま感染が拡大すると、経済のみならず、医療をはじめとする島の全機能が麻痺し、島の地域社会が崩壊します。

来島を予定されているみなさんには、事前の検温と体調管理をお願いします。体調が優れない時には、来島を思いとどまることも必要です。来島時には各島の行政・地域団体の要請にご協力ください。また、「ふるさと納税」やネットでの特産物購入、島でお世話になった方々への手紙などは、島のみなさんを大いに力づけます。

「島の危機」の回避のため、島のみなさんに以下の提案とお願いがあります。

  1. 島内へのウイルス侵入を防ぐためには、一にも二にも感染者を島に入れない方策を確立する必要があります。行政および港湾・空港管理者,航路事業者には、来島者の検温・PCR検査・抗原検査など、できうる限りの水際対策の導入を、島の実情に合わせて、早急にご検討ください。来島者のみなさんには検査へのご協力をお願い申し上げます。
  2. 離島を有する市区町村長には、島での感染拡大が現実のものとなった場合、島内の医療・保健体制などが整うまで、短期間の緊急避難的な来島自粛要請の発出を検討されるよう、強く希望します。島民の感染防止はもとより,来島者がいま島で発症すれば、健康的で明るい島のイメージを、将来にわたり大きく損ないます。
  3. 住民のみなさん、島内で感染者が出ても、決して「犯人捜し」をしないでください。根拠のないデマや噂は不安をかき立て、被害者でもある感染者を傷つけます。いたわりと共感の心で感染者の回復を見守ってください。
  4. 感染防止には基本的な感染症対策の徹底に努めることが何より重要です。疑いのある症状が一定期間以上続く場合には、帰国者・接触者相談センターにご連絡ください。

島は多様であり、それぞれの事情があります。一般論だけでは「島の危機」は乗り越えられません。それぞれの島が、実情に合った対策を立てる必要があります。日本島嶼学会は、「島」を研究する専門家集団として、島のみなさんと立場をともにし、島の危機を乗り越えるために取り組んでまいります。ご相談等は、下記問合せ先にて承ります。どうか、withコロナの事態に対して最大限の注意を払いながらお過ごしください。

2020年7月27日
日本島嶼学会 会長 可知 直毅

本件に関する問合せ先:
日本島嶼学会 副会長 須山 聡(駒澤大学教授) mars@komazawa-u.ac.jp

(PDF版)200727島にかかわるみなさんへ(日本島嶼学会)

2020 年次日本島嶼学会年次大会「要旨集」のご案内

2020 年次日本島嶼学会年次大会「要旨集」のご案内

2020 年次の日本島嶼学会年次大会は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の影響により、新潟県粟島での開催を中止いたしましたが、研究発表の機会を確保するため、代替として研究発表の「要旨集」を作成することになりました。粟島での大会開催、研究発表はかないませんが、日ごろの島に係る研究の成果を発表頂きたく、会員各位に周知いたします。「要旨集」への掲載は研究業績とみなされますので、ふるってご応募ください。

「要旨集」投稿の要項は以下の通りです。(ファイルはこちら)

(1) 研究発表の申込方法
「要旨集」への掲載希望者は、2020 年 8 月 20 日(木)までに発表要旨をメールの添付ファイルで2018jsis@gmail.com にお送りください(アドレス冒頭の 2018 は年号とは無関係ですので、2020 などに書き換えないようご注意ください)。
なお、エントリーできるのは、以下の条件を満たす場合に限られます。
① エントリー時点において、日本島嶼学会会員(正会員、学生会員、準会員のいずれか)であること。
② 2020 年度新入会員の場合は、申し込み時点において会費納入済みであること。2019 年度以前に入会した会員については、会費未納年度(2019 年度以前)がないこと。
③ 複数人で発表を行う場合は、少なくとも一人が上記①か②に該当すること。

(2)様式について
・発表要旨規格:MS-Word 形式(.doc/.docx)、リッチテキスト形式(.rtf)等(PDF 等に変換しないようにしてください)
・規格:A4判、横書き、11 ポイント(参考文献一覧をつける場合、9-10 ポイントも可)、1行 40 字で1 ページ40 行、和文は明朝体フォント、欧文・算用数字はTimes New Roman フォントに準拠
・枚数:2 ページ(厳守)
・余白:上段 35 ミリ、下段 30 ミリ、左右 30 ミリ程度(要旨見本参照)
・その他:最上段中央部に表題を入れてください。1行あけて3行目右側に氏名(所属)を明記すること。
さらに1 行あけて5 行目から要旨本文を書きだすこと。
*原則として、いただいた原稿をそのまま「要旨集」に掲載します。
*期限締め切り後に原稿を送付いただいても受理いたしません。
(日本島嶼学会2020 年次大会 実行委員会)