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『島嶼研究』投稿規程(最終改正2022.06.30)

日本島嶼学会誌『島嶼研究』投稿規程

平成28年1月1日施行
2022年6月30日第5次改正

1.発行回
 学会誌『島嶼研究』(The Journal of Island Studies)の発行は,年1回以上とします。

2.投稿資格
 本学会会員は,自由に投稿できます。本投稿規程と「執筆の手引き」を熟読の上,投稿してください。ただし会費滞納の場合,掲載しないことがあります。

3.倫理的配慮
 投稿者は,研究のあらゆる過程において倫理的な配慮を払う義務を負います。また投稿者は必要に応じて,その具体的内容・方策などを,本文,注,または附記に記載することができます。

4.記事の種別
 本誌の記事には「論説」「研究ノート」「資料」「書評」「特別寄稿」の5カテゴリを設けます。
 ・「論説」は,オリジナルな調査研究や思索に基づく成果を含む論考です。
 ・「研究ノート」は,「論文」になりうる情報を含む速報や,新たな手法の提案を内容とします。
 ・「資料」は,調査・記録・統計などに基づいた,資料的価値のある報文です。
 ・「書評」は,文献の批評・紹介です。
 ・「特別寄稿」は,島嶼学全体の発展のために編集委員会が必要と判断して依頼した原稿で,島嶼学全体を俯瞰した大局的な視野に立った論考です。

5.審査
 原稿の採否は,査読者による閲読を経て,編集委員会での審査の上,決定します。ただし,資料・書評・特別寄稿については査読を経ず,編集委員会の編集作業のみによって掲載します。査読結果によっては原稿の修正をお願いすることもあります。なお,原稿は採否にかかわらず返却しません。

6.枚数
 枚数(400字1枚計算)には原則として下記の制限を設けます。いずれも本文,注,文献表を含めた枚数です。枚数超過の場合,審査対象外とすることもありますので注意してください。なお,欧文原稿の分量は刷り上がりで和文と同程度とします。
  論説:80枚以内 + 欧文要旨(700語以内)
  研究ノート:50枚以内
  資料:20枚以内
  書評:7枚程度
  特別寄稿:80枚以内

7.投稿形式
 原稿は原則として電子ファイルで作成してください。本文・注・文献表はMicrosoftWord形式(.docまたは.docx)またはテキスト形式(.txt),図および写真はPDF・JPEG形式,表はMicrosoftExcel形式(.xlsまたは.xlsx)またはPDF形式で作成してください。

8.抜き刷り
 抜き刷りに代わり,掲載記事のPDFファイルを送呈します。

9.校正
 校正は著者校正を原則とします。なお,査読制度を設けていますので,校正段階での誤植以外の修正は原則として認めません。校正段階での大幅な加筆,修正があった場合,掲載延期または取り消しとなることもあります。また,組み替えなどによって生じる必要経費はご負担いただきます。

10.提出および問い合わせ先
 原稿は送付状とともに,原則としてe-mailでお送りください。郵送の場合には,原稿のプリントアウトに加え,電子ファイルをUSBメモリまたはCD-Rに保存し,お送りください。送付先は「執筆の手引き」を参照してください。

11.その他
 本誌に発表された論文等の著作権は,原稿受理の段階で日本島嶼学会に帰属します。本誌に掲載されたものを転載する場合は,編集委員会にご一報の上,初出情報を必ず明記してください。

12.規程改正
 この規程の改正は,理事会において行います。

附則
1.この規程は,平成28年1月1日より施行します。

<資料>
原稿執筆要領(執筆の手引き)
送付状

口永良部島新岳噴火・全島民島外避難に関するお見舞い

 2015年5月29日発生の口永良部島新岳噴火・全島民島外避難に関して心よりのお見舞いを申し上げます。
 皆様の日々の安寧と、一日も早い皆様の生活の回復をお祈りするとともに学会としての可能な限りでの諸協力を惜しまないつもりです。
 会員各位におかれましても口永良部島島民から発信されるポータルサイト
などに今後とも注目して、各位可能な方法で寄り添いつつ、実践的協力と支援に取り組むべくお願いをします。

 

2015年6月9日
日本島嶼学会会長 長嶋俊介

平成27年度日本学術振興会 育志賞の受賞候補者推薦について

育志賞

会員各位
 
日本学術振興会 育志賞について
 
 日本学術振興会は、天皇陛下ご在位20年に際し若手研究者支援を奨励するために賜ったご下賜金により、日本学術振興会育志賞を創設しましたが、その第6回(平成27度)受賞者を募集するに当たり、候補者の推薦を依頼されましたので、お知らせいたします。
 
 受賞者は16名程度とされ、副賞は賞牌及び奨励金110万円です
 
 対象者は、平成2741日現在34歳未満であり、かつ次の①または②に該当し、さらに平成2751日において我が国の大学院博士後期課程に在学している者(海外からの留学生を含む)となっています。
1.     大学院における学業成績優秀であり、豊かな人間性を備え、意欲的かつ主体的に勉学及び研究活動に取り組んでいる者であって、当該大学長から推薦された者。
2.    ①に相当する大学院生であるとして所属する学会長から推薦された者。
 
該当する院生をご存知でしたら、事務局又会長までご一報ください。

 

育志賞の詳細は日本学術振興会のHPでご確認ください。

 

第2回(2015年度)「日本島嶼学会研究奨励賞」候補者募集について

 「日本島嶼学会研究奨励賞」は、本会の若手会員の顕彰を目的として2014年度に設置されました。2014年度の受賞者は、高橋美野梨会員、山本宗立会員でした。
 自薦による応募者の中から若干名の受賞者を選考し、大会において表彰するとともに各々1万円の賞金が副賞として贈呈されます。
 受賞候補者の募集を下記の要領で行いますので、奮ってご応募ください。

2015年3月15日
日本島嶼学会 会長 長嶋俊介

・候補者の条件:2015年4月1日現在39歳以下の本学会の会員
・応募書式: 自由(応募要領に記載の項目を含んでください)
・応募方法:応募書類を1つのPDFファイルにして、可知直毅選考委員長あてに電子メールで送付
・応募〆切:2015年5月31日(土)

詳しくは、以下の応募要領をご覧ください。
問合先:選考委員長 可知直毅 kachi-naoki@tmu.ac.jp

日本島嶼学会研究奨励賞応募要領

日本島嶼学会研究奨励賞(以下奨励賞という)の応募に当たっては,この要領に従って,応募申請書に必要事項を記入し、PDFファイルにして、選考委員長あてメールに添付して提出してください.

応募〆切    2015年5月31日(土)
申請書送付先  可知直毅 kachi-naoki@tmu.ac.jp
申請書の様式は自由ですが、以下の項目を含んでください。
(1)応募年月日
(2)申請者氏名
(3)生年月日および2015年4月1日現在の年齢
(4)出産・育児・介護・その他の事由のため研究中断がある場合はその期間
(5)学位(取得年月、学位名称、取得大学・研究科名)
(6)現在の専門分野
(7)所属機関・職名(学生の方は2014年4月1日現在の学年)
(8)連絡先住所(所属あての場合は所属機関名も)・メールアドレス
(9)最終学歴
(10)応募研究の業績の大要(A4用紙1枚以内)
(11)今後の研究の展望(A4用紙0.5枚以内)
(12)応募研究にかかわる業績リスト(学会等での報告、各種活動、作品等も含む)
(13)競争的研究費の採択状況
(14)他の学会賞等の受賞歴(学会名、受賞名、受賞年、受賞タイトル)

選考の過程で追加資料の提出をお願いする場合があります。

2015年度日本島嶼学会研究奨励賞選考委員会

応募にあたっての補足
(1)「応募研究」 とは、研究奨励賞に応募いただく研究全体のテーマです(すでに学会等で発表された個別のタイトルではなく)。
(2)「応募研究にかかわる業績リスト」 は、本学会に関係するもの(「島嶼研究」や大会での発表など)だけでなく、応募された研究テーマに関連するものを 記載ください。応募される研究テーマと関係がないものは含めなくてけっこうです。
(3)「競争的研究費の採択状況」は、応募研究に関するものを記載ください。

第12回日本学術振興会賞の受賞候補者推薦のご案内

独立行政法人日本学術振興会から、下記のように
第12回日本学術振興会賞の受賞候補者推薦のご案内がありました。

対象分野は、人文学、社会科学及び自然科学にわたる全分野。
対象者は、45歳未満、博士号取得もしくは同等以上、
日本国籍を有する者、または日本で5年以上研究している外国人。
副賞は研究奨励金として110万円。
授賞数は25件程度。
受付期間は4月13日~15日。

推薦を希望される方は、3月31日まで
学会事務局あてに連絡ください。
理事会での厳正検討事項にいたします

第10回国際島嶼学会・参加記

第10回国際島嶼学会・参加記

高橋美野梨

2014年9月22日~27日にかけて、台湾の西方に位置する澎湖諸島にて、第10回国際島嶼学会(ISISA X, Islands of the World XIII)が開催された。台湾での開催は、2004年の第5回金門島大会(ISISA V, Islands of the World VIII)に続いて2度目。学会開催地となった国立澎湖科技大学関係者、澎湖県知事・県議、澎湖県馬公市市長、国立台湾大学関係者などの積極的な学会参加や充実した懇親会、エクスカーション・プログラムからは、国際学会を招致し、それを成功裏に収めようとする台湾側の高いモチベーションが感じられた。ISISAに初めて参加した私は、一つ一つの催しに派手な演出を施し、本家「お・も・て・な・し」顔負けのホスピタリティあふれるサービスに多少面食らってしまったのだが・・・。

大会には、基調講演や全体会議のほか、27のセッションがマルチトラック式に立てられ(うち5つは中国語セッション)、世界から延べ200名の研究者が参加し、115本のプロポーザルが提出された。独自の島嶼学コミュニティ(日本島嶼学会:JSIS)を持つ日本からは、JSISの会員を中心に10名超の研究者が集まった。異分野の研究者が集う国際学会では、しばしば専門用語に依存した議論が展開され、サークルの強化には貢献するものの新たなネットワークの構築には至らないことが多い。しかし、ISISA Xでは、島嶼学のアカデミック・コミュニティを創出し、島嶼学を志向する研究者や実務家のネットワーク作りに貢献すべく、セッションテーマもよく練られており、建設的な議論が行われていたように思う。

私は、今回の学会を通して、普遍的な科学と特定地域の動向とをバランスさせようと奮闘する多くの研究者に出会った。そして、純粋科学としての学術の発展と同時に、近代学問が抱える蛸壺的状況から学の脱‐制度化を目指そうとする多くの研究に出合った。それらは、学問の論理的整合性を追求していくことと同時に、学と学との関係性に力点を置き、その増殖性に期待する方法論的立場とも言い換えられよう。学際畑を歩んできた私にとって、ISISAのようなネットワーク志向型の学会は、とても居心地の良いものに感じられた。

学会最終日の総会では、「澎湖諸島宣言」の採択と同時に、次期大会のプレゼンテーションも行われた。2016年にギリシャ・エーゲ海諸島、2017年にオーストラリア・カンガルー島、2018年にオランダ・フリースラント諸島にて開催される運びとなっている。

第1回日本島嶼学会研究奨励賞 選考報告

2014年9月5日

第1回日本島嶼学会研究奨励賞 選考報告

 研究奨励賞授賞候補者選考委員会は、推薦のあった4名の候補者の研究業績について慎重に審査し、授賞候補者を選考しました。その結果をふまえ、理事会において、次の2 名の会員に第1回日本島嶼学会研究奨励賞を授与することを決定し、2014年9月5日の五島大会での授賞式において、長嶋会長よりおふたりに賞状と副賞を授与しました。

研究奨励賞授賞候補者選考委員会
委員長 可知 直毅
                 
【研究奨励賞授賞者】(表記は五十音順)
・高橋美野梨 会員
  (北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター・日本学術振興会特別研究員PD)    
 ・山本宗立 会員
  (鹿児島大学国際島嶼教育研究センター・准教授)
    
【選考委員】
・委員長  可知直毅(学会賞担当理事)
・副委員長 中俣 均(島嶼研究前編集委員長)
・委員   立石雅昭(副会長)
・委員   小西潤子(理事)

【選考経過】
5月1日      学会HPに応募要領広告
5月1日〜5月31日 推薦受付
6月1日〜6月24日 選考委員会にて授賞候補者選考
6月25日〜7月2日 理事会MLにて授賞候補者の予備審議
9月5日       理事会で授賞者を正式決定、五島大会において授賞式

【授賞理由】
高橋美野梨 会員
 高橋美野梨会員は、島嶼学会会員として本会の活動に参加する中で、国際政治経済学の知見を活かしながら、極北先住民社会であるデンマーク領グリーンランドにおける自治論を築いてきました。特に、自治が議論される際の「考え方の原理」を批判的に検討した上で、新たな分析概念として「対外的自治」と「対内的自治」を導入し、権限として獲得した自治の性質を明らかにした点が高く評価されます。今後、これまでの研究をふまえ、気候変動に伴い資源・航路開発が加速化するグリーンランドの、延いては極北先住民社会の自治と気候変動の相関に関する実証研究にむけた展開が期待されます。

山本宗立 会員
 山本宗立会員は、東南アジア島嶼におけるキダチトウガラシをめぐる食文化の由来について、精力的に研究を推進してきました。特に、フィールド科学をベースにしながら生化学的分析手法を取り入れて研究を進めている点がユニークであり、高く評価されます。アジア・オセアニアの島嶼部における文化資源としてのトウガラシ属の利用の研究は、トウガラシ属が導入される以前の文化構造の解明にも寄与する研究であり、近い将来、学界をリードする研究者として活躍が期待されます。