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伊豆大島台風26号被災者追悼会長メッセージ

 伊豆大島台風26号被災への哀悼の意とお見舞い  

   2013年10月16日発生の伊豆大島における激甚災害に対しお見舞いを申し上げます。

   死亡者・安否不明の方々が50名近い(18日現在)状況に心痛め、亡くなられた方々に対して、心より追悼の意を表します。日本島嶼学会は、もとより、その地域の安心安全安定の社会の在り方、その持続的発展を考える上で、地域防災の重要性を深く理解しているところであります。今回の予防・警報・避難措置に於きまして、離島なるが故の特殊性と、それに起因する未解決の問題が、事後的に認識されることになりましたことは痛恨の極みでございます。結果の重要性を基準に、失敗学的に検証するのみならず、島嶼地域の健全な発展と、地域の安寧確保のために学術がどう貢献可能であるのか、他の学協会と連携しながら、前向きに取り組んでいく必要性を改めて強く認識しているところであります。

   被災した方々の復興とともに、いま救済・救援に取り組まれている方々の、二次被害なき目的達成を、切に祈っております。また我々学会にできうることあれば、直接ご連絡賜りたくお願いいたします。我々も組織の総力を挙げて対応する覚悟でいます。取り急ぎお見舞い申し上げます。

 2013年10月18日 日本島嶼学会会長 長嶋俊介

東日本大震災被災者追悼会長メッセージ

2011年東日本大震災により被災された皆様へ

 この度の東日本大震災は、想像を絶する大被害となり、12,500余名の亡くなわれた方に対しまして謹んで哀悼の意を表しますと共に、未だ発見されていない行方不明者15,000余名(4月6日20時現在)の一刻も早い発見を衷心より望んでおります。

 私共離島地域を研究対象とするものは、本土に対し狭小な陸塊としての島嶼(離島)が自然的制約の大きさ故に自立が困難で、本土への依存が避けられない地域であることを承知しています。北海道奥尻島、東京都大島・三宅島、新潟県粟島、福岡県玄界島など、近年だけでも多くの島嶼地域が自然災害を被りましたが、その復興には本土側から多大な支援をいただき、お陰様で何とか復興の歩みを進めております。

 今回の大震災では、三陸海岸に点在する島々が大被害を受けました。しかし、本土側の壊滅的被害はそれら島々を完全に孤立化してしまい、離島の本土依存の現実を改めて認識しました。でも、本土の方々からは、自分達の被災の厳しい環境の中にあっても離島の方々を救おうとの温かな支援をいただいたようです。感謝に堪えません。私共研究者は、これまでの研究活動を現実社会にいかに応用できるかの喫緊性も試された感じがします。本学会としても「自然災害と島嶼」を改めて研究テーマに組み込み、災害発生にいかに対応できるかを幅広く検討したいと思います。この度の被災者の一日も早い復興を日本島嶼学会会員とともに強く願ってやみません。

2011年4月7日
日本島嶼学会会長 鈴木 勇次